風の神様からのおくりもの


「風の神様からのおくりもの」は、みほようこ
初めての童話集。 

2001年8月、http://www.choeisha.com/
から発行されました。




        



心を病む兄のために、明神様にお参りする
心優しい少女の話など4編。
信州諏訪を舞台に、美しい挿絵を添えて描
かれる心温まる創作童話。



収録童話


明神さまの姿をみた少女


風の神様からのおくりもの


雪んこの舞


守屋山に黄金色の花が咲いた





風の神様からのおくりもの―諏訪の童話

風の神様からのおくりもの―諏訪の童話



柵作太郎さんが書いてくださったレビュー


信州の情景が浮かぶ童話です, 2005/12/21
この童話は信州諏訪を舞台にした風の神様
(明神様)と兄想いの優しい少女の物語です。


物語に出てくる松虫草クジャクチョウ。
薄紫色の花咲く高原に孔雀色の斑点をつけたクジャ
クチョウが舞う姿は信州霧が峰高原の情景が自然と
浮かんできます。
何千、何万匹と群生するクジャクチョウ、夢の中で
もいいからそんな幻想的な光景に巡り合いたいと思
いました。


また雪んこの舞の話を読んで、
普段何気なくみている雪が
おそろいの白い服、白い帽子、
白い靴を来た雪んこたちの舞に見え、
何だかいとしい大切なものに見えます。


「るみ、よくがんばったね。るみの舞が一番すてき
だよ」


目の見えない雪んこのるみに
お母さんがかける優しい声が印象に残りました。
身のまわりのほんの小さなことや自然から
こんなに優しい物語を作れる作者に感動です。


最後に守屋山にある幻の黄金色の花が福寿草
だったという話を聞いて、春に咲く福寿草
待ち遠しくなりました。
大人が読んでも楽しめる童話だと思います。