2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

白ばら

「花のほほえみ」より 白ばら

瑠璃寺の青獅子

瑠璃寺の青獅子5 「和尚さま。こんないなかで、獅 子舞なんて珍しいですな」 「そうじゃのぅ。瑠璃寺の獅子舞 は、滋賀の国・日吉社の獅子舞が 伝承されたものだといわれている。 観誉僧都は、この寺を創建した時、 日吉神社も一緒につくられたのじゃ。 都…

露草

「花のほほえみ」より 露草

瑠璃寺の青獅子

瑠璃寺の青獅子4 すると、 「せっかくじゃが、この寺には、 平安時代につくられた薬師瑠璃光 如来など、すばらしい仏さまがた くさんおられる。 だから、仏像はもういらない」 和尚は、そういってことわりました。 「和尚さま。仏像でなくてもいい んじゃ。…

しおん

「花のほほえみ」より しおん

瑠璃寺の青獅子

瑠璃寺の青獅子3 「薬師如来が?」 「そう、まばゆいばかりの薬師如 来が、木々の間からすぅーとあら われたそうじゃ。 その神々しい姿をみた観誉僧都は、 いたく感激されてのぅ。 それで、この市田に瑠璃寺を建て たといわれている」 和尚は、寺のいわれを…

秋明菊

「花のほほえみ」より 秋明菊

瑠璃寺の青獅子

瑠璃寺の青獅子2 「ええ、きれいですよ。 この枝垂れ桜は、瑠璃寺が幕府の 祈願寺になった時、源頼朝公が寄 進してくださった桜じゃ。 満開になると、天から桜の花が降 ってくるようで、それはみごとで すぞ」 「満開の桜を、ぜひみたいもので すな。和尚さ…

りゅうのひみつ日記

9月26日 かんそう[童話]白駒の池物語を読んだ うちへ養子にくるのかー おしまい 白駒の池物語51 http://d.hatena.ne.jp/youko510/20080926#p1 今、みほようこの日記では、 「白駒の池物語」を連載しています。 「白駒の池物語」は、信州佐久にあ る湖・…

しおん

「花のほほえみ」より しおん

瑠璃寺の青獅子

瑠璃寺の青獅子1 信州の伊那谷に、何百年も続いて いる天台宗の古い寺がありました。 寺の名は、瑠璃寺。 獅子舞と枝垂れ桜で有名な寺でした。 寺からは、南アルプスの山々が美 しくみえます。 桜の花が何輪か咲き始めた春のあ る日。 和尚が、庭で掃除をし…

ほおずき実

「花のほほえみ」より ほおずき実

赤い夕顔の花が咲いた

赤い夕顔の花が咲いた51 盛永さまが、「お万。お万は・・・ 無事か」と寝言をいわなかったな らば、私は盛永さまを刺し殺すこ とはなかっただろう。 盛永さまは、なぜあんな寝言をい ったのだろうか。 私は、盛永さまが誰よりも私を愛 してくれていると思…

りゅうのひみつ日記

9月24日 よんだ[童話]白駒の池物語を読んだ 食事をするのかー おしまい 白駒の池物語49 http://d.hatena.ne.jp/youko510/20080924#p1 今、みほようこの日記では、 「白駒の池物語」を連載しています。 「白駒の池物語」は、信州佐久にあ る「白駒の池」…

どうだんつつじ葉

「花のほほえみ」より どうだんつつじ葉

赤い夕顔の花が咲いた

赤い夕顔の花が咲いた50 「戦さえなかったら、長五郎にこ んな辛い思いをさせなくてもすむ のに。 一日も早く戦のない平和な世の中 になってほしい」 お万は、心の中でそっとつぶやき ました。 お万たちは、浪合の実家に向かっ て道をいそぎました。 その…

赤とんぼ

「花のほほえみ」より 赤とんぼ

赤い夕顔の花が咲いた

赤い夕顔の花が咲いた49 父親の悪口を聞いた長五郎は、ど う思っただろうか。 夫の盛永は、領民たちからそんな ふうに思われていたのか。 お万は、おばあさんのことばを思 い出し、そっと涙をふきました。 「奥がたさま。わしが夕顔の花を とったばかりに…

りゅうのひみつ日記

9月22日 かんそう[童話]白駒の池物語を読んだよ きよが白駒に聞くんだよ おしまい きよは、白駒に何と聞いたのでし ょうか。 白駒の池物語47 http://d.hatena.ne.jp/youko510/20080922#p1 今、みほようこの日記では、 「白駒の池物語」を連載しています…

秋明菊白

「花のほほえみ」より 秋明菊白

赤い夕顔の花が咲いた

赤い夕顔の花が咲いた48 「何、来年、真っ赤な夕顔の花が 咲くと。 わしは、赤い夕顔の花などみたこ とがないわ」 おばあさんは、腹立ちまぎれにい いました。 「赤い夕顔の花をみたことがなけ れば、私が赤い夕顔の花を咲かせ てみせましょう」 お万がい…

紫式部実

「花のほほえみ」より 紫式部実

赤い夕顔の花が咲いた

赤い夕顔の花が咲いた47 「おばあさん。つれの者が、こと わりもなく夕顔の花をとったこと、 おわびいたします。 でも、たった一つ花をとっただけ で、次から次へとひどいことをい われるなんて思ってもみませんで した。 私は、あなたの話を、さっきから …

金水引

「花のほほえみ」より 金水引

赤い夕顔の花が咲いた

赤い夕顔の花が咲いた46 「殿様は、鹿狩りの最中、鉄砲や 弓で何人もの人にけがをさせたそ うじゃのう。 不注意なのか、それともわざとや っているのか。困った殿様じゃ。 みんな山へ行くのをこわがってい るぞ」 「おばあさん、お願いです。 幼いこどもの…

秋明菊

「花のほほえみ」より 秋明菊

赤い夕顔の花が咲いた

赤い夕顔の花が咲いた45 「何、権現城の奥がただと。 あのたわけた城主の妻か」 「おばあさん。口がすぎます。 夕顔の花をとったのは、奥がたで はありません。このわしです。 奥がたには関係ありません」 そうべえが、おばあさんにいいま した。 「ほんと…

白ばらつぼみ

「花のほほえみ」より 白ばらつぼみ

赤い夕顔の花が咲いた

赤い夕顔の花が咲いた44 「みかけない顔じゃが、どなたじゃ」 「私は・・・」 「奥がたさま。名前をなのっては いけません」 そうべえが、小声でいいました。 「何、この人が、奥がただと。 どこの奥がたじゃ。こんなうす汚 いかっこうをして、奥がただな…

紫式部実

「花のほほえみ」より 紫式部実