2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

花のほほえみ

かたばみ

花のほほえみ

かたばみ

日本武尊と明神さまの弓

[童話]日本武尊と明神さまの弓 日本武尊と明神さまの弓 2 「どのように伝えたのだ」 「何度も伝えました。でも、兄は食事の席 に顔をだしません。しかたがないので、今 朝がた、厠へ入るのを待っていてつかまえ ました。 抵抗したので、手足をもぎとり、 …

花のほほえみ

矢車草

花のほほえみ

矢車草

日本武尊と明神さまの弓

[童話]日本武尊と明神さまの弓 日本武尊と明神さまの弓 1 十二代、影行(けいこう)天皇のこどもに、 「おうすのみこと」という気性のはげしい 乱暴な皇子がいました。 後に、熊襲たけるを討ち、日本武尊(やま とたけるのみこと)といわれたかたです。 …

花のほほえみ

おみなえし

花のほほえみ

おみなえし

井戸で鳴く黄金色のにわとり

[童話]井戸で鳴く黄金色のにわとり 井戸で鳴く黄金色のにわとり 27 同じく三月。 武田一族の大将・勝頼が、天目山で自害しま した。 そして、武田の一族は、あっけなく滅亡して しまいました。 その後。 姫が身をなげた城の井戸からは、にわとりの 悲し…

花のほほえみ

朝鮮紫苑

花のほほえみ

朝鮮紫苑

井戸で鳴く黄金色のにわとり

[童話]井戸で鳴く黄金色のにわとり 井戸で鳴く黄金色のにわとり 26 愛する姫をなくした信廉は、戦をする気力をな くしてしまいました。 「わしの一生は、何だったのだろう。大切なわ が子さえ守ってあげることができなかった。戦 国の世とはいえ、戦・戦…

花のほほえみ

朝鮮紫苑

花のほほえみ

朝鮮紫苑

井戸で鳴く黄金色のにわとり

[童話]井戸で鳴く黄金色のにわとり 井戸で鳴く黄金色のにわとり 25 「なぜだ」 「逃げているうちに、おつきのものとはぐれて しまったようです。そして、三河の兵士たちに、 井戸の所までおいつめられたようで」 「そうか。かわいそうに・・・」 信廉は…

花のほほえみ

昼顔

花のほほえみ

昼顔

井戸で鳴く黄金色のにわとり

[童話]井戸で鳴く黄金色のにわとり 井戸で鳴く黄金色のにわとり 24 「ぽちゃーん」 井戸の中から、大きな音がしました。 「姫が、井戸にとびこんだぞー」 兵士が、さけびました。 うすれゆく意識の中で、姫は思いました。 「戦のない平和な世の中は、い…

花のほほえみ

ひおうぎすいせん

花のほほえみ

ひおうぎすいせん

井戸で鳴く黄金色のにわとり

[童話]井戸で鳴く黄金色のにわとり 井戸で鳴く黄金色のにわとり 23 姫は、これ以上逃げることはできないとあき らめました。 「おとうさま、もう逃げることはできません。 私は、敵につかまりたくありません。だから、 井戸にとびこもうと思います。 お…

花のほほえみ

ききょう

花のほほえみ

ききょう

井戸で鳴く黄金色のにわとり

[童話]井戸で鳴く黄金色のにわとり 井戸で鳴く黄金色のにわとり 22 姫は、おつきの人たちと一緒に、暗闇の中を 逃げまわりました。 逃げまわっているうちに、姫はおつきの人た ちとはぐれてしまいました。 「姫さま」 「姫さまー。どこにいるの」 おつき…

花のほほえみ

ききょうつぼみ

花のほほえみ

ききょう

井戸で鳴く黄金色のにわとり

[童話]井戸で鳴く黄金色のにわとり 井戸で鳴く黄金色のにわとり 21 「武田の軍勢が、城をぬけだしたぞー。すぐ 後をおえー」 信忠の声で、兵士たちが武田の軍の後を追い ました。 「姫さま、さあ早く。だいじょうぶですか」 「私は、だいじょうぶ。みな…

花のほほえみ

ききょうつぼみ

花のほほえみ

ききょうつぼみ

井戸で鳴く黄金色のにわとり

[童話]井戸で鳴く黄金色のにわとり 井戸で鳴く黄金色のにわとり 20 夜になりました。 「みなのもの、これ以上城にいても無駄じゃ。 これから、みんなで故郷の甲斐へもどる。み なのもの、旅の用意をせいー」 信廉が、城内にいる人々につげました。 城に…