ふしぎな鈴「じいちゃんとばあちゃん」3
温かだったおじいさんの体が、氷のように冷
たくなっていくのが信じられませんでした。
「じいちゃん、じいちゃん」
かながいくらよびかけても、おじいさんは何
も返事をしてくれません。
「じいちゃーん、じいちゃんはどこー」
かなはおじいさんの家へ行くたびに、おじ
いさんを探して歩きました。でも・・・おじ
いさんはどこにもいませんでした。
「死ぬということは、姿がみえなくなるとい
うことなのかしら」
かなはそう思いました。
いつも温かな心でかなに接してくれたおじい
さん。おじいさんとのなつかしい思い出は、
かなの心に強く残りました。
「人はいつか死んでしまうのだな」というこ
とを、かなはおじいさんの死を通して知りま
した。
- 作者: みほようこ,長野ひろかず
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