かきつばたになった少女


「かきつばたになった少女」は、信州の霧ケ峰
高原に伝わっている「かきつばた」の話をヒン
トにして、みほようこが書いた物語。



かきつばたになった少女3


梅雨があけた七月のある日。
その日は、からりと晴れた良い天気でした。
かきつばたは、一人で霧が峰へ行こうと思いました。
大好きなおばさまに、きすげの花をプレゼントしよ
うと思ったのです。
おばさまは、おとうさんの妹。心のやさしい美しい
人でした。でも、おばさまは独身でした。
「すてきなおばさまなのに、なぜ結婚しないのだろう」
かきつばたは、ふしぎに思っていました。



おばさまは、かきつばたを自分のこどものようにかわ
いがってくれます。
そのおばさまが病気になり、何ヶ月も床についたまま
でした。
「おばさま、早く元気になってくださいね」
かきつばたは、毎日おばさまのみまいに行きます。 



「かきつばた、おみまいありがとう。残念だけれど、
私は後わずかしか生きられないわ。霧が峰には、もう
きすげの花が咲いているかしら」
「きれいに咲いているでしょうね」
かきつばたは、黄橙色のきすげの花をおもいうかべな
がらいいました。


                     つづく



「かきつばたになった少女」は、みほようこ
の四冊目の本・「ライオンめざめる」に収録さ
れています。
「ライオンめざめる」は、風の神様からのおく
りものシリーズ4。









「ライオンめざめる」は、十月七日、、「鳥影社」
から発行されました。
ヤフーブックス・楽天・アマゾン・ライブドア
紀伊国屋書店ジュンク堂など、インターネット
書店でも、注文できます。



「鳥影社」のホームページからも、注文できます。
送料は無料。


       鳥影社のホームページ

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     鳥影社  絵本・児童文学


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ライオンめざめる―風の神様からのおくりもの〈4〉 (風の神様からのおくりもの (4))

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