星のメール


     星のメール4


「この美しい星を、少年にみせてあげたい」
少女はそう思いました。
しかし、目の見えない少年には、どう思っても星
は見えないのです。
「何か良い方法はないかしら?
こんな美しい星を見たら、少年は驚くだろうな」
少女は、そっとつぶやきました。



すると・・・。
どこからか声が聞こえました。
「少女よ、私がお手伝いしてあげよう」
少女は、あたりをみまわしました。
しかし、誰もいません。
少女は、もう一度空をみあげました。



そういえば、今夜のオリオン座は、なんとなく変で
した。
いつもと形がちがっています。
よくみると、オリオン座だけではなく、すべての星
が、一ヶ所に集まっているようにみえました。
「おとうさん、早くきてー。星が変なの」
少女は、大声でおとうさんをよびました。


 つづく