愛犬りゅう「ばいばい、またね」


 愛犬りゅう「ばいばい、またね」37


ぼくは、うらめしげにあーちゃんの顔をみ
た。あーちゃんがぼくのボールをとりあげ
たことが、その後大事件になるとは・・・。



その時は、ぼくもあーちゃんも、知るよし
もなかった。
その後、そのことが原因で、とんでもない
事件がおきてしまった。
とほほ・・・というような、大事件だった。
その事件のことは、次回にお話しよう。



「こんなボールを飲み込んだら、死んじゃ
うよ」
そう捨てぜりふを残して、あーちゃんは家
の中へ入っていった。
「なんだ。一度くれたものをとりあげるな
んて、ひどいじゃないか!!」
ぼくはふてくされて、小屋の中へ入った。



「りゅう、明日学校から古いボールをもら
ってきてあげるから、待っておいで」
こうちゃんが小屋をのぞきこみながら、そ
ういった。
「こうちゃんも、あてにはならん」
ぼくはそう思った。


つづく