女神さまとの約束


女神さまとの約束7


黄金色の花がみつかったら、おとうさんを
その場所へつれていき、養生させなさい。
そうすれば、おとうさんはじきに元気にな
れるでしょう。
おとうさんが元気になったら、黄金色の花
が咲いている場所で、病人の世話をしてほ
しいのです。



どんなことがあっても、けっして黄金色の
花が咲いている場所をはなれてはいけませ
んよ。黄金色の花が、早くみつかるといい
ですね。
八ヶ岳の女神より」
手紙には、そう書いてありました。



大雪の夜、ふくの家に泊まった女の人は、
八ヶ岳の女神さまだったのです。
「とうちゃん。待っていてね。私、八ヶ岳
へ行って、黄金色の花をさがしてくるから」
病気の父親を、一人残していくことは心配
でした。
でも、黄金色の花さえみつかれば、とうちゃ
んが元気になれるかもしれない、ふくはそう
思ったのです。


つづく