窓をあけると、目の前に南アルプスの山々
が美しくみえます。
かなは、おとうさんとおかあさんと、三人
で暮らしています。
おとうさんは、町の小学校へつとめていま
す。花や小鳥が好きな、やさしい人でした。
三月のある日。
おとうさんは胸が痛いといって、部屋で休
んでいました。胸をおさえて、とても苦し
そうです。
「とうちゃん。大丈夫?」
かなは、おとうさんのことが心配でたまり
ません。
残暑がきびしい九月五日の朝。
おとうさんは心臓の病気で、急に亡くなっ
てしまいました。心筋こうそくでした。
つづく
童話「朝顔のエスカレーター」は、
みほようこの三冊目の童話・「ふしぎな鈴」
朝顔のエスカレーターの章に、収録されて
います。
「ふしぎな鈴」は、2005年9月、
「鳥影社」から発行されました。
リーン・リーン・リーン…。
500年の時をへて、心やさしい小桜姫と
現代の少女を結ぶ、美しい鈴の音が聞こえる。
信州諏訪の「風の神様」が、そっと教えて
くれたお話。
ふしぎな鈴
http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu3.html
http://www.bk1.jp/product/02593627
http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=31593021