ふしぎな鈴「小桜姫とふしぎな鈴」


ふしぎな鈴「小桜姫とふしぎな鈴」2


梅の花が何輪か咲き始めた春のある日。
「ホ…ホ…」
「ケキョ…、…ケキョ」
庭で小鳥が鳴いています。



「おとうさま、おとうさまー」
姫が、大声でおとうさんをよんでいます。
「おとうさま、あの鳥は何という鳥?」
「姫、うぐいすだよ。じきじょうずに鳴け
るようになるから、そこで聞いていてごらん」
おとうさんがいいました。



「ホ…ケキョ、…ケキョ」
「ホーホ…、…ケキョ」
しかし、うぐいすはなかなかうまく鳴けません。
「うぐいすさん、がんばってぇ」
姫は、心の中でうぐいすをおうえんしました。
「ホーホケキョ、ほーほけきょ」
しばらくして、うぐいすはじょうずに鳴けるよ
うになりました。


            つづく



「ふしぎな鈴」は、みほようこの三冊目の本。
信州諏訪の「風の神様」から聞いたお話。



「ふしぎな鈴」は、2005年9月、
「鳥影社」から発行されました。










    ふしぎな鈴


http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu3.html




http://www.bk1.jp/product/02593627