ふしぎな鈴「お月さまの耳かざり」


  ふしぎな鈴「お月さまの耳かざり」5


すると・・・。
おかあさんのほおが、ほんのり赤くなりま
した。



次の朝、かなが目をさますと、おかあさん
は朝ごはんのしたくをしていました。
かあちゃん、おきてだいじょうぶ?」
「かな、だいじょうぶだよ。かなに耳かざ
りをつけてもらったら、なんだか元気にな
ったみたい」
おかあさんはうれしそうにいいました。



その夜、かなはお月さまをみました。
お月さまの顔は、昨夜よりふっくらしてい
ます。



「お月さま、昨日は星の耳かざりをありが
とう。耳かざりのおかげで、かあちゃん
少し元気になりました。
お月さま、本当にありがとうございました」
かなはお月さまに、何度もお礼をいいました。



「かな、おかあさんが元気になってよかった
ね」
お月さまのやさしい声が、空から聞こえてき
ました。



「お月さまの耳かざり」の章   おわり

 
 次は、「ふしぎなリュック」の章。




ふしぎな鈴」は、みほようこの三冊目の本。


リーン・リーン・リーン…。
500年の時をへて、心やさしい小桜姫と
現代の少女を結ぶ、美しい鈴の音が聞こえる。
信州諏訪の「風の神様」が、そっと教えて
くれたお話。



「ふしぎな鈴」は、2005年9月、
「鳥影社」から発行されました。
挿絵は、長野ひろかず先生。











「校長先生と桜の鈴」の章の挿絵 (裏表紙)





http://www.bk1.jp/product/02593627