ふしぎな鈴「ふしぎなリュック」


  ふしぎな鈴「ふしぎなリュック」2


「前世って、本当にあるのだろうか?」
「もし前世があるとすれば、私とかなは、
どんな間柄だったのだろう。
ぜんぜん知らない人だったのだろうか。



それとも仲のいい兄と妹だったのだろうか。
仲の良い父と娘だったのだろうか・・・。
いや、おじとめいだったのかもしれない。
もしかしたら、私とかなは仲のいい夫婦だ
ったのかもしれない」
古杉先生は、このごろ前世について考える
ことが多くなっていました。



先生は、春休みに三浦半島へ旅行に行きま
した。油壷を訪れた時、とてもなつかしい
気がしました。
「初めてきた場所なのに、なぜなつかしい
気がするのだろう」
先生はふしぎに思いました。



「かなはなんて清らかな目をしているのだ
ろう。こんな目をした人と、いつかどこか
であったことがあるような気がする。
どこであったのだろうか」
先生は、かなのことが気になってしかたが
ありません。


      つづく



ふしぎな鈴」は、みほようこの三冊目の本。


リーン・リーン・リーン…。
500年の時をへて、心やさしい小桜姫と
現代の少女を結ぶ、美しい鈴の音が聞こえる。
信州諏訪の「風の神様」が、そっと教えて
くれたお話。



「ふしぎな鈴」は、2005年9月、
「鳥影社」から発行されました。
挿絵は、長野ひろかず先生。











「校長先生と桜の鈴」の章の挿絵 (裏表紙)





http://www.bk1.jp/product/02593627