げら、桜が咲いたよ


   げら、桜が咲いたよ2


おじいさんの庭には、小鳥たちのために、
南天・梅もどき・まゆみなど、実のなる木
がたくさん植えてあります。



大きな桜の木もありました。
初冬に花が咲く珍しい桜でした。
おじいさんは、初雪が降る頃咲く、この桜
が大好きでした。
おじいさんだけでなく、村の人たちも、桜
の花が咲くのを楽しみにしています。



まゆみの実が、桃色になりました。
「ギーィギィーギーィ」
ボートをこいでいるような、きみょうな音
が聞こえてきました。
「何の音だろう?」
音は、桜の木の方から聞こえてきます。



見ると、桜の木に、小さな鳥がきています。
その鳥は、くちばしで木の皮をつつきながら、
「ギーィ、キキキ」と鳴いています。



          つづく