きよと清太と、そして白駒


  きよと清太と、そして白駒67


「そう、いつも行く霧ケ峰高原へ行き
ましょう。
高原では、今松虫草の花がきれいに咲
いています。私は、きよさんに一日も
早く元気になってほしいのです」
白駒がいいました。



高原へつくと、夏の花はすっかり枯れ、
高原は一面すすきの原でした。
すすきにまじり、松虫草の花も咲いて
います。
きよは、白駒の背からおり、松虫草
花が咲いている方へ歩いていきました。



松虫草の花には、露がついているのでし
ょうか。
松虫草の花は、朝日をあびきらっきらっ
と輝いています。


               つづく



信州の佐久地方には、「白駒の池」と
いう美しい湖があります。
その湖には、「白駒の池」という伝説
があります。



「きよと清太と、そして白駒」は、そ
の伝説をヒントにして、みほようこ
書いた物語。