竜の姿をみた少女


   竜の姿をみた少女25


「そうだね。いろいろな風があるね。
どの風も、わしらが吹いているのじゃ。
風だけではないぞ。
雨や雪なども、わしらが降らすのじゃ」



「雨や雪も?」
「そうじゃ。わしらは、雨を降らせ、
風を吹かせて、米や野菜などがたく
さんとれるように、人間たちに力を
かしているのじゃ」



「おじいさん。昨夜、すごい雷がな
ったわ。ごろごろっと大きな音がし
て、ぴかぴかっと稲妻が光っていた。
そして、ぴしゃっという音がして、
どこかへ雷が落ちたようだった。
こわかったわ」



「雷は、こわいね。その雷も、わ
しらがやっているのだよ」
「雷も?」
「そうじゃ。小さな雷は、火竜と
水竜の二頭でやる。
昨夜のような大きな雷は、何頭か
の竜が集まってやるのじゃ。


                つづく



童話「竜の姿をみた少女」は、童話
竜神になった三郎」の続編。



童話「竜神になった三郎」は、
みほようこの二冊目の童話集「竜神
なった三郎」に収録されています。






     童話「竜神になった三郎」


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    童話集「竜神になった三郎」


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