鹿になった観音さま


   鹿になった観音さま16


「観音さま。身の危険を感じたとは
いえ、わしは観音さまの化身である
鹿に矢をむけてしまいました。
どうか、わしをお許しください。
今まで、わしは、たくさんの鹿を殺
しました。



なんて罪深いことをしていたのでし
ょう。今日限り、鹿狩りをやめます。
弓をひくこともやめます。
観音さま、どうかわしをお許しくだ
さいませ」
三郎は、観音さまの前で許しをこい
ました。


             つづく



信州の伊那谷に、「立石寺」という
寺があります。


「鹿になった観音さま」は、立石寺
に伝わっている話をヒントにして、
みほようこが書いた物語。



  初めて読んでくださったかたへ

 
   鹿になった観音さま1


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20080606#p1



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