赤い夕顔の花が咲いた41
「では、わしが、若君を背負いま
しょう」
そういって、そうべえは、長五郎
を背負ってくれました。
そして、重い荷物を持ってくれま
した。
「そうべえさん。ありがとうござ
います。助かります」
「奥がたさま、心配なさるな。
わしが、浪合まで責任を持って送
り届けますから」
そうべえがいいました。
お万たちは、浪合へ向かって、山
道を歩いて行きました。
やっと向方へつきました。
農家の庭先に、白い花が咲いてい
ます。
「何の花かしら」
近づいてみると、真っ白な夕顔の
花でした。
つづく
昨日の分は、こちら。
赤い夕顔の花が咲いた40
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20080914#p1
初めてこの物語を読んでくださった
かたへ
赤い夕顔の花が咲いた1
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20080805#p1
「次の日」「次の日」と押せば、
「赤い夕顔の花が咲いた」を続け
て読むことができます。
「赤い夕顔の花が咲いた」は、
信州の最南端にあった「権現城」
に伝わっている話をヒントにして、
みほようこが書いたもの。