瑠璃寺の青獅子


  瑠璃寺の青獅子11


「たった一本の手綱で、屋台と獅
子をたくみにあやつっているのは、
宇天王なのじゃ」
「屋台といいますと」
「この寺の獅子舞は、屋台を使っ
ている。大きな木の枠に車輪をつ
け、竹で骨組みをつくる。



そして、その上に幌をかけるのじゃ。
屋台の長さは、約七メートル。
幅は、二メートル。高さは、二メ
ートルくらいあるかのぅ」
「大きな屋台なのですね。
屋台の中へは、何人入るのですか」
男が聞きました。



「大太鼓・小太鼓・笛を吹く人で、
十人くらいかのぅ。
その他に、獅子頭の舞い手が何人
か入る」
「そんなに大勢の人が、屋台の中
へ入るのですね」
男は、大がかりな獅子舞に驚きま
した。


            つづく



    昨日の分は、こちら。


    瑠璃寺の青獅子10


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20081005#p1




初めてこの物語を読んでくださっ
たかたへ


   瑠璃寺の青獅子1


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20080926#p1



「瑠璃寺の青獅子」は、信州高森
町の瑠璃寺に伝わっている話をヒ
ントにして、みほようこが書いた
物語。



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