風の神様からのおくりもの4
「だめかもしれんのー」
でも神様は「女の子よ、がんばれ
よ。がんばるのじゃ」と、女の子
をはげましつづけました。
どのくらいの時間がすぎたのでしょ
うか。
神様にも長い時間が過ぎたように
感じました。
「おぎゃー、おぎゃーあ」
女の子のうぶ声が聞こえてきました。
しかし今にも消えてしまいそうな、
かぼそい声でした。
「おめでとう。よかった、よかった」
人々の喜びの声が聞こえてきました。
「女の子よ、助かって本当によかっ
たのー。もうだめかとわしも心配し
たぞ」
神様はほっと胸をなでおろしました。
つづく
昨日の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20081023#p1
「風の神様からのおくりもの」は、
みほようこの初めての童話集・
「風の神様からのおくりもの」に
収録されています。
心を病む兄のために、明神様にお参
りする心優しい少女の話など4編。
信州諏訪の「風の神様」から聞いた
お話。
挿絵は長野博一先生。
心温まる創作童話。
童話集「風の神様からのおくりもの」
http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu1.html
http://www.bk1.co.jp/product/2056682
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