母の短歌4


一本の細き毛糸に夢たくし

   今日も一日セーターを編む



年毎に我宛の賀状へり行くも

   子等への賀状年毎に増す



夜更けまで机に向かひ励む子に

   鍋焼きうどんそっと置きくる



福寿草の鉢を日向に移しつつ

   ぬくき日ざしに背を向けて座る



久々に畑に出でて耕せる

   今宵はしきりに節々の痛む