母の短歌11


セーターの仕上げアイロンかけつづく

   熱きにほひの部屋に漂ふ



寝苦しき夜もなくしてこの夏も

   過ぎ馬追の鳴く時となりたり



清掃の終はりし川の底澄みて

   夏休みの児等声あげて遊ぶ



褐色の溶岩続く鬼押出し

   岩間に群れて岩鏡咲く