ふしぎな鈴


  ふしぎな鈴18


「かな、この鈴を大切にするのだよ」
長いひげの人は、その少女を“かな”
とよんでいます。
「私はかなという少女に生まれ変わ
るのかもしれない」
姫は、なぜかそう思いました。



「数百年後、山深い町に、かなとい
う名前の女の子が生まれるので、二
つの鈴を、その少女に渡していただ
きたい」
ぼだい寺の和尚に、姫はそうお願い
しました。



大切な鈴をあずけ安心したのか、姫
はしばらくして静かになくなりました。
「心のやさしいおくがたさまだった
のに、なんでこんなに早くなくなっ
てしまったのだろう」
藩の人々は、なげき悲しみました。


             つづく



    昨日の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20081126#p1



「ふしぎな鈴」は、みほようこ
三冊目の童話。
2005年9月、「鳥影社」から
発行されました。









リーン・リーン・リーン。…
五百年の時をへて、心やさしい小
桜姫と現代の少女をむすぶ、美し
い鈴の音が聞こえる。
信州諏訪の「風の神様」が、そっ
と教えてくれたお話。



http://www.bk1.jp/product/02593627



「鳥影社」へ直接注文することも
できます。
    
   送料は無料です。


http://www.choeisha.com/