ふしぎな鈴


  ふしぎな鈴32


「かな、みてごらん。朝顔の芽が
でてきたよ。かわいいだろ」
「かな、つるがのびてきたよ」



「ほら、みてごらん。つぼみが三
つもついたよ。
もうすぐ花が咲くよ。楽しみだね」
朝顔の花をみていると、おとうさ
んの声が、なつかしく思い出され
ました。


 
おとうさんがなくなってから、百
日がすぎました。
かなの村に、初雪が降りました。
初めちらちらふっていた雪も、い
つの間にかぼたん雪にかわりました。



雪をみているうちに、かなは黄金
色の鳥がおいていった、黒い種の
ことをふと思いだしました。
かなは机の奥から黒い種をだし、
そっと手にのせました。


            つづく



    昨日の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20081211#p1



「ふしぎな鈴」は、みほようこ
三冊目の童話。
2005年9月、「鳥影社」から
発行されました。









リーン・リーン・リーン。…
五百年の時をへて、心やさしい小
桜姫と現代の少女をむすぶ、美し
い鈴の音が聞こえる。
信州諏訪の「風の神様」が、そっ
と教えてくれたお話。



http://www.bk1.jp/product/02593627



「鳥影社」へ直接注文することも
できます。
    
   送料は無料です。


http://www.choeisha.com/