ふしぎな鈴35
はるかむこうに、小高い丘がみえ
ました。
丘の上で、誰かが手をふっています。
かなは丘にむかって、広い野原を
どんどん走りました。
「おとうさんではないだろうか」
丘の上で手をふっていた人も、か
けおりてきました。
やはりかなのおとうさんでした。
「とうちゃーん」
かなは、おとうさんの大きな胸の
中に、とびこみました。
大好きなおとうさんのにおいが、
ぷーんとしました。
「かなー」
おとうさんも、かなをしっかりだ
きしめました。
雪をみているうちに、かなはこた
つの中でうとうととねむってしま
ったのでしょうか。
つづく
昨日の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20081216#p1
「ふしぎな鈴」は、みほようこの
三冊目の童話。
2005年9月、「鳥影社」から
発行されました。
リーン・リーン・リーン。…
五百年の時をへて、心やさしい小
桜姫と現代の少女をむすぶ、美し
い鈴の音が聞こえる。
信州諏訪の「風の神様」が、そっ
と教えてくれたお話。
http://www.bk1.jp/product/02593627
「鳥影社」へ直接注文することも
できます。
送料は無料です。