女神さまからのおくりもの28
「私、その家なら、知っている。
あそこのおじさんととうちゃんは、
親友なの」
「そうだってね。おらを、この家
へ紹介してくれたのは、あの長者
なんだ。
佐久の長者はいいかただから、あ
そこへ行っていろいろ勉強してお
いでといわれた」
「そんな縁で、清太さんはわが家
にきてくれたのね。
あの家に、ふくちゃんという女の
子がいたでしょ」
「いたよ。ふくちゃんは、とても
かわいい少女だった。
ふくちゃんはね、かあちゃんの乳
で育ったんだよ」
「えっ、ほんと? じゃあ、二人は、
兄と妹のように育ったのね」
「うん。おらたちは、兄と妹のよ
うに育った。
でも、ふくちゃんは、八才の時に
なくなってしまった」
つづく
昨日の分は、こちら
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20090225#p1
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女神さまからのおくりもの1