女神さまからのおくりもの55
でも、清太は、自分の気持をきよ
に伝えることはできませんでした。
「清太。おまえは、誰に遠慮をし
ているのだ。長者に遠慮をしてい
るのか」
どこからか、また声が聞こえてき
ました。
おらは、世話になっている長者に、
遠慮しているのかもしれない。
ほんとにきよちゃんが好きなら、誰
にも遠慮することなどないのに。
こんな心の声も聞こえてきました。
でも、清太は、自分の気持をきよ
に伝えることができませんでした。
きよちゃんには、幸せになってほ
しい。
大好きだからこそ、自分は身をひ
くべきだと、清太は思ったのです。
つづく
昨日の分は、こちら
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20090324#p1
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女神さまからのおくりもの1