竜神になった三郎4
ななかまどの実が橙色になった、
秋のある日。
三郎は、遠くの町へ用たしにでか
けました。
その町には、大きな美しい湖、諏
訪湖があります。
三郎は、久しぶりに諏訪湖によっ
てみました。
魚でもとっているのでしょうか。
湖には、小さな舟がいくつかうい
ていました。
「なんてきれいだろう」
秋の日をあび、湖はきらっきらっ
と輝いています。
三郎がぼんやり湖をながめていると、
「何をみていらっしゃるの」
後でかわいい声がしました。
三郎が後をふりむくと、はっとす
るほど美しい娘が立っていました。
つづく
昨日の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20090528#p1
初めて読んでくださったかた
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20090526#p1
「竜神になった三郎」は、信州諏訪
の「風の神様」から聞いたお話。
「竜神になった三郎」は、みほようこ
の二冊目の童話集「竜神になった三郎」
に収録されています。