竜の姿をみた少女8
「ほんとうにおかしな親子だねぇ」
村の人たちは、どの人も「竜なん
ていない」と思っていました。
山深い村にも、ようやくあたたか
な春がやってきました。
湖のほとりでは、空色のいぬのふ
ぐりの花が、咲きはじめました。
かなは、いぬのふぐりの花が大好き。
「かな、この空色の花はね、いぬ
のふぐりという花だよ。
かわいい花だね。空のお星さんが、
草むらでかくれんぼしているみた
いだね。
この花は、きびしい寒さの中で、春
一番に咲くんだよ」
なくなったおかあさんが、教えて
くれた花でした。
つづく
昨日の分は、こちら
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20091003#p1
初めて読んでくださったかたへ
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20090927#p1
「竜の姿をみた少女」は、童話
「竜神になった三郎」の続編。
童話「竜神になった三郎」は、
みほようこの二冊目の童話集「竜
神になった三郎」に収録されてい
ます。
童話「竜神になった三郎」
http://www.geocities.jp/dowakan/saburou1.html
童話集「竜神になった三郎」の紹介
http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu2.html
http://www.bk1.co.jp/product/2434727