笛の音よ、永久にひびけ


  笛の音よ、永久にひびけ7


「人間たちは、なぜ森の木を切る
のだろう。
森では、木や草や動物たちが、仲
良く助け合って暮らしているのに」
かえでは、大きなため息をつきま
した。



「この森に住んでいる仲間たちは、
これからどうなるのだろう」
かえでは、仲間たちのことが心配
でたまりません。



「うわさでは、この森でスキー大会
が行われるとか。
その会場を作るために、森の木をた
くさん切るそうだ。
なぜ人間たちは私たちをみごろしに
するのだろうか」
かえでには、人間の気持がわかりま
せんでした。


           つづく



   昨日の分は、こちら


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20091209#p1



   初めて読んでくださったかたへ


   笛の音よ、永久にひびけ1


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20091203#p1




「笛の音よ、永久にひびけ」は、
スキー大会の会場をつくるために
きりたおされた、信州の志賀高原
の樹令200年の楓のお話。



童話「笛の音よ、永久にひびけ」
は、みほようこの四冊目の童話集・
「ライオンめざめる」に収録され
ています。