雪んこの舞


   雪んこの舞3


「るみ、もっと左足を高くあげて」
おかあさんの声で左足をあげると、
るみはバランスをくずし、すって
んころりんところんでしまいます。



おかあさんにとって、目のみえな
いるみに雪の舞を教えることは、想
像していた以上に大変な仕事でした。
でも舞ができないと、るみはこれか
ら一人で生きていけません。
だからるみもおかあさんもひっしで
した。



るみとおかあさんは、一日中舞のけ
いこをしました。
目のみえる雪んこなら、三日もけい
こすれば上手におどれるようになり
ます。
しかしるみは目がみえないので、何
千回もけいこしなくてなりません。
 

           つづく



   昨日の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100114#p1



   初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100113#p1



童話「雪んこの舞」は、みほようこ
の初めての童話集・「風の神様から
のおくりもの」に収録されています。






風の神様からのおくりもの―諏訪の童話

風の神様からのおくりもの―諏訪の童話



http://www.bk1.jp/product/02056682