黄金色のまゆ玉15
「わかった。わかった」
明神さまは、そういいました。
「でも・・・あのかたは、もう一つ
黄金色のまゆ玉がほしくなって、
私にまゆ玉をかしてくれないので
はないかしら」
奥さんは、なぜかそう思いました。
女のかんです。
そんなある日。
遠くの国から、ひさしぶりに友だ
ちが訪ねてきました。
友だちには、こどもが一人います。
そのこどもが、重い病気にかかり、
今にもしにそうでした。
「明神や、おまえに頼みたいこと
がある。聞いてくれるか」
「頼みたいことって、なんじゃ」
つづく
昨日の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100322#p1
初めて読んだくださったかたへ
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100309#p1
諏訪湖には、「おみわたり」の伝
説があります。
「黄金色のまゆ玉」は、その伝説
をヒントにして、みほようこが書
いた物語。