明神さまの姿をみた少女4
少女が明神さまの声を聞いてから、
三年の月日がたちました。
からりと晴れた秋のある日。
少女は、遠くの高原へ、松虫草の
花をとりにでかけました。
兄は、薄紫色の松虫草が、大好き
でした。
少女はなんとかして、兄のよろこ
ぶ顔がみたかったのです。
少女は、細い急な道を、高原めざ
して登っていきました。
まわりの山々は、赤や黄色に紅葉
しはじめていました。
三時間位歩いたでしょうか。
少女は、ようやく高原のふもとに
つきました。
夏の間美しく咲いていた高原の花々
は、すっかりかれていました。
そして、広い高原は、すすきでおお
われていました。
つづく
昨日の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100427#p1
初めて読んだくださったかたへ
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100425#p1
童話「明神さまの姿をみた少女」は、
みほようこの初めての童話集「風の
神様からのおくりもの」に収録され
ています。
童話集「風の神様からのおくりもの」
http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu1.html