ライオンめざめる16
そして、王妃は、なくなるまで
私を大切にしてくれました」
ライオンは、やさしかった王妃
をなつかしむようにいいました。
「そのロケットが、おおぜいの
手をへて、こうして心のやさし
いかなの手にわたったのじゃ。
今までは、だれもライオンのう
なり声を聞くことができなかった。
でも、かなのおかげで、ライオ
ンはやっと長いねむりからさめ
ることができたのじゃ。
ライオンよ、ほんとうに良かっ
たのぅ」
かなは、神様の話を、ふしぎな
思いで聞いていました。
つづく
前回の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100622#p1
初めて読んでくださったかたへ
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100603#p1
童話「ライオンめざめる」は、
みほようこの四冊目の童話集
「ライオンめざめる」に収録され
ています。
童話集「ライオンめざめる」
http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu4.html
「ライオンめざめる」裏表紙