かきつばたになった少女23
「かきつばたさんが、紫色の花
になったのかな?」
山彦は、ふとそう思いました。
すると・・・。
「山彦さん、こんにちは。
ひさしぶりね。私、この紫の花に
生まれ変わったの。
山彦さん、この花はなんという花
か知っている?
かきつばたというのよ。
きれいな花でしょ。
山彦さん、毎年この花が咲くころ、
ここで会いましょうね」
どこからか、かきつばたのやさし
い声が聞こえてきました。
山彦は、かきつばたの花が咲くこ
ろ、八島の湿原へかきつばたに会
いに行きます。
そして、一日中かきつばたと一緒
にすごすのでした。
つづく
前回の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100720#p2
初めて読んでくださったかたへ
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100627#p2
「かきつばたになった少女」は、
信州の霧ケ峰高原にある八島湿原
に咲いているかきつばたの話。
信州諏訪の「風の神様」から聞
いた話。
「かきつばたになった少女」は、
みほようこの四冊目の童話集
「ライオンめざめる」に、収録
されています。
童話集「ライオンめざめる」は、
2006年10月、「鳥影社」
から発行されました。
童話集「ライオンめざめる」
http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu4.html