かきつばたになった少女


  かきつばたになった少女24


かきつばたがなくなってから、
ニ千年の月日がすぎました。
夏になると、八島の湿原には、
何百本ものかきつばたの花が咲
きます。



かきつばたがなくなった後、二
度とこんな悲しいできごとがお
きないように、神様のいいつけ
で、女神さまたちは八ヶ岳のふ
もとの村を去りました。
そして、女神さまたちはあちら
の国でくらすようになりました。



夏になると、女神さまたちはか
きつばたに会いに、八島の湿原
にやってきます。


           つづく



   前回の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100721#p2



   初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100627#p2



「かきつばたになった少女」は、
信州の霧ケ峰高原にある八島湿原
に咲いているかきつばたの話。
信州諏訪の「風の神様」から聞
いた話。



「かきつばたになった少女」は、
みほようこの四冊目の童話集
「ライオンめざめる」に、収録
されています。



童話集「ライオンめざめる」は、
2006年10月、「鳥影社」
から発行されました。





  童話集「ライオンめざめる」


http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu4.html