竜の姿をみた少女


竜の姿をみた少女20


長さは、かなの身の丈の五倍以
上あるでしょうか。
大きな美しい竜でした。 



「わぁ、竜だぁー! しらかば
湖には、竜がいたんだぁ」 
かなは、びっくりして大声でさ
けびました。
竜は、だんだんに近づいてきます。 



「わしは、大昔、たてしな山の
ふもとに住んでいた三郎じゃ。
わしは、この村が大好きじゃ。
だから、ときどきここへ遊びに
くる。
おまえとも、何度か話をしたのぅ。
わしは、さっきのじいさんじゃ」



「さっきのおじいさん?」
「そう、さっきのじいさんじゃ。
わしは、諏訪湖に住んでいる竜神
じゃ」
そういうと、竜はどこかへ消えて
しまいました。


            つづく



   前回の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100812#p1



   初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100725#p2






童話「竜の姿をみた少女」は、
みほようこの五冊目の童話集
「竜の姿をみた少女」に、収録
されています。
昨年12月、「鳥影社」から、
発行されました。



童話集「竜の姿をみた少女」は、
「しらかば湖」と「白駒池」を
訪ねた時に、信州諏訪の「風の
神様」から聞いた話。
風の神様からのおくりものシリ
ーズ5。



http://www.bk1.jp/product/03220629






   収録されている童話

  ・ 竜の姿をみた少女

  ・ 女神さまとの約束



       裏表紙