井戸で鳴く黄金色のにわとり


 井戸で鳴く黄金色のにわとり13


どのくらいの時間がすぎたので
しょうか。
「姫。わしが、大島城を守って
やるぞー。安心しろ。
わしは、大蛇ケ淵の主じゃ」
どこからか、おごそかな声が聞
こえてきました。



すると・・・。
大蛇ケ淵から、水柱があがりまし
た。天まで届くほどの巨大な水
柱でした。
「わぁーっ」
「すごい水柱だ!」
水柱をみた三河の兵士たちが、驚
きの声をあげました。



空から、ぽつぽつと大粒の雨が降
ってきました。
そして、どしゃぶりの雨になりま
した。
目をあけておれないほどの強い雨
でした。


            つづく



    前回の分は、こちら


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100915#p1



    初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100904/#p2



「井戸で鳴く黄金色のにわとり」
は、信州の伊那谷にあった「大島
城」に伝わっている話。
その話をヒントにして、みほようこ
が書いたもの。