笛の音よ、永久にひびけ


「笛の音よ、永久にひびけ」は、
スキー大会の会場をつくるために
きりたおされた、信州の志賀高原
の樹令200年の楓のお話。



童話「笛の音よ、永久にひびけ」
は、みほようこの四冊目の童話集・
「ライオンめざめる」に収録され
ています。


「笛の音よ、永久にひびけ」より


「若者よ、わしに新しい命を与え
てくれて、ありがとう。
感謝しているぞー。
わしはうれしいのじゃ。



わしはこの村が大好きじゃ。
だから、このままずっとこの丘に
住みつづけるつもりじゃ」
かえでの声が、どこからか聞こえ
てきました。



それから後、村の人々が丘へ登る
と、どこからか美しい笛の音が聞
こえてくるそうです。
笛の音だけでなく、かえでがあく
びをする音や、風にゆれる葉の音
も聞こえるそうです。