愛犬「りゅう」 ばいばい、またね 8
「ぼくの名前は、何なの?」
ぼくは、二人にこうぎした。
何日かして、ぼくの名前は「りゅう」と
決まった。
「りゅう、りゅうー」
あーちゃんとこうちゃんが、ぼくをよぶ。
「なんだか勇ましい名前だな」
そう思ったが、ぼくはこの名前が気にい
った。
しかし、毎日「りゅうー、りゅうー」と
呼ばれていると、なんだかわからないが
勇ましい犬になったような気がした。
「りゅうなんて名前をつけなければ良か
った・・・」
ある日、あーちゃんはぼくにむかってい
った。
「ねえ、りゅう。 ちろとか、まろとかい
う名前だったら、りゅうも大人しい犬に
なっていたかもしれないね」と。
ぼくもそう思った。
名前って、ほんとうにむずかしいなと思
った。
つづく
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