古事記神話「古事記物語」


   大国主命の試練 2


「お父さま。玄関に、美しい青
年が訪ねてきています」
「何、美しい青年だと」
命は玄関へ行き、大国主命をじ
ろりと観察しました。
玄関に立っていたのは、清らか
な瞳をした好青年でした。



大国主命でございます」
「おまえが、大国主命か。母は
元気かな」
「はい」
「おまえに会うのは、初めてじゃ
のう」
すると、須勢理比売が「お父さま。
このかたのこと、ずっと前から知
っているような気がするの」とい
いました。


        つづく