古事記神話「古事記物語」


  木花之佐久夜比売 1


ある日。
邇邇芸命が、笠沙の岬を歩いている
と、向こうから娘がやってきました。
はっとするほど美しい娘でした。
邇邇芸命は、その娘に一目ぼれ。



「あなたの名前は?」
「私は、大山津見神の娘で、神阿多
都比売(かむあたつひめ)。別の名
を、木花之佐久夜比売(このはなの
さくやひめ)といいます」
「木花之佐久夜比売さまですか。美
しいかただ」


        つづく