竹取物語


石上の中納言と燕の子安貝 3


「燕の子安貝は、とれたか」
中納言は、使者を派遣して聞きま
した。
燕は、人がおおぜい登ってきて、
巣をのぞいているので、巣に帰っ
てきません。



燕の様子を聞いた中納言は、「ど
うやったら、燕の子安貝をとること
ができるのか」と悩みました。
中納言が困っていると聞き、大炊
寮(おおいづかさ)の倉津麻呂と
いう老人が、「燕の子安貝をとる
いい方法があります」といって、
邸へやってきました。


        つづく