竹取物語


帝のお召しに応じないかぐや姫 13


帝は、輿に乗ってから、かぐや姫
に歌を詠みました。



 帰るさのみゆき物憂くおもほえて

 そむきてとまるかぐや姫ゆえ



かぐや姫が、帝に歌を返します。



 むぐらはふ下にも年は経ぬる身の

 なにかは玉のうてなをも見む



帝は、かぐや姫の歌を詠み、すば
らしい歌だと思いました。
帝は、御殿に帰りたくなかったが、
ここで夜を明かすわけにはいかな
いので、しかたがなく御殿へ帰りま
した。


        つづく