小さな音楽会

[童話]小さな音楽会


小さな音楽会 2 


ひろは、はいはいも、つかまりだちも、ほかの
こどもより早くできました。
一才の誕生日には、ひろはくつをはいて、外を
歩いていたのです。


庭には、おかあさんが育てたいろいろの花が、
きれいに咲いています。
花が咲くと、おかあさんはひろを花のそばにつ
れていき、花の香りをかがせます。
「ひろ、梅の花だよ。良い香りがするでしょ」
「ひろ、さわってごらん。ぼたんの花だよ。大
きな花でしょ」
花のかおりをかげば、ひろは何の花かすぐわか
りました。


         つづく