小さな音楽会

[童話]小さな音楽会


小さな音楽会 12


しじゅうからがどんなとびかたをするのか、どん
な美しいスーツをきているのか、ひろには見当も
つきません。
「ぴーひょろろ、ピーヒョロロ」と鳴くとびが、
どの位の大きさなのか、全くわかりません。
でも、ひろにとっては、そんなことはどうでも良
かったのです。


庭にきていた小鳥たちも、一羽さり二羽さって、
しずかになりました。
なごりおしそうに残っていたすずめも、「ちゅん
ちゅん」となきながら、林へ帰っていきました。


         つづく