尾掛松

[童話]尾掛松


尾掛松 2


ある年の十月。
「さて、遅くなってしまったが、出雲へ行っ
てくるか」
明神さまは、雲にのり出雲へ向かってとんで
いきました。
出雲では、すでに各地から神様たちが集まっ
ていました。


「会議を始めようと思うが、みなさまおそろ
いかな」
司会の神様が聞きました。
「諏訪の明神さまの姿がみえませんが」
そのうちくるだろうと、神様たちは雑談をし
ながら、明神さまが来るのを待っていました。
ところが、いつまでたっても姿をみせません。


        つづく