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はすつぼみ

［童話］井戸で鳴く黄金色のにわとり 井戸で鳴く黄金色のにわとり １９ 火のついた矢が、あちこちからとんできます。 城に、再び火がつきました。 城は、たちまち火の海になりました。 矢だけでなく、火のついた石もとんできます。 「きゃぁー」 「助けてー…

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［童話］井戸で鳴く黄金色のにわとり 井戸で鳴く黄金色のにわとり １８ 三十分後。 大雨により、城の火も消えました。 「やれやれ」 「火が消えてよかった。あのまま火が燃えて いたら、わしらは全滅じゃ」 城の中にいた人々は、ほっと胸をなでおろし ました…

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［童話］井戸で鳴く黄金色のにわとり 井戸で鳴く黄金色のにわとり １７ あたりが真っ暗になったかとおもうと、 「ごろごろっ」 「ごろごろ」 雷が鳴り出しました。 耳がさけてしまいそうな、すさまじい雷でした。 「ぴかっ、ぴか」 「ぴかっ」 真っ暗な空に…

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［童話］井戸で鳴く黄金色のにわとり 井戸で鳴く黄金色のにわとり １６ 「淵に何かいる。みなのもの、まず淵にいるも のを退治せよ。城は、それからだ」 信忠は、兵士たちにつげました。 「えいっ」 「えいーっ」 「えいっ」 どしゃぶりの雨の中、兵士たちは…

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［童話］井戸で鳴く黄金色のにわとり 井戸で鳴く黄金色のにわとり １５ すると・・・。 大蛇ｹ淵から、水柱があがりました。 天まで届くほどの巨大な水柱でした。 「わぁーっ」 「すごい水柱だ！」 水柱をみた三河の兵士たちが、驚きの声をあげ ました。 空か…

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［童話］井戸で鳴く黄金色のにわとり 井戸で鳴く黄金色のにわとり １４ 「く、く、くっ」 にわとりが苦しそうに鳴いています。 「こっこ、だいじょうぶ。私が守ってあげるから」 姫は、にわとりをしっかりだきしめました。 「神様、どうか大島城をお守りくだ…

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［童話］井戸で鳴く黄金色のにわとり 井戸で鳴く黄金色のにわとり １３ 火のついた矢が、何百本と城にむかってとんで きます。 城のあちこちから、火の手があがりました。 「城に火がついたぞー。すぐ火を消せー」 信廉が、大声でさけびました。 「わぁーっ…

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［童話］井戸で鳴く黄金色のにわとり 井戸で鳴く黄金色のにわとり １２ 「おー」 「おぅー」 兵士たちの声が、風にのって聞こえてきました。 信忠のひきいる三河の軍勢は、数万。 こちらは、たったの数百。 援軍が到着しても、軍勢はせいぜい数千でした。 大…

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［童話］井戸で鳴く黄金色のにわとり 井戸で鳴く黄金色のにわとり １１ 「静まれー。落ちつくのじゃ」 信廉の声で、城内は静かになりました。 「大島城を、みんなで守るのじゃ。みなのもの、 たのんだぞ」 人々は、いそいで戦の準備をしました。 戦でこわい…

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［童話］井戸で鳴く黄金色のにわとり 井戸で鳴く黄金色のにわとり １０ 「いよいよ、次はわが城か・・・」 信廉は、小声でつぶやきました。 「城代さま。大変でございます」 天守閣でみはりをしていた人が、信廉の部屋へ とびこんできました。 「なにごとじ…