[童話]井戸で鳴く黄金色のにわとり
井戸で鳴く黄金色のにわとり 14
「く、く、くっ」
にわとりが苦しそうに鳴いています。
「こっこ、だいじょうぶ。私が守ってあげるから」
姫は、にわとりをしっかりだきしめました。
「神様、どうか大島城をお守りください。一刻も
早く、城の火が消えますように」
姫は、心の中で一心に祈りました。
どのくらいの時間がすぎたのでしょうか。
「姫。わしが、大島城を守ってやるぞー。安心し
ろ。わしは、大蛇ケ淵の主じゃ」
どこからか、おごそかな声が聞こえてきました。
つづく