童話集「竜神になった三郎」の感想文


 柵作太郎さんが書いてくださった感想


http://d.hatena.ne.jp/asin/4886298281




    竜神になった三郎の感想

    sakurasaku2005 2006/02/10



みほようこ先生の風の神様からのおくりも
のの2作目、竜神になった三郎を読んだ。



物語には作者の人柄や生き様が出るという
が、まさにこの作品はその言葉がぴったり
の作品だと思う。



ときに小さな嫉妬は大きな悲劇を生むこと
がある。


とても仲が良かった兄弟が末弟の三郎がき
れいなお嫁さんをもらった、たったそれだ
けの理由で弟を湖につきおとしてしまう。


三郎と妻の運命は。


この物語の中には夫婦の愛情、正直者の大
切さ、人を恨まないことの尊さが含まれて
いる。



もうひとつのお話は諏訪の守屋山のふもと
の子どものいない朝日長者の話。


福寿草はなぜ生まれたのかを1作目の風の
神様からおくりものとはまた違った形で表
現してある。


どちらの作品にも優しさとちょっぴりした
切なさがある。


読み終わった後、心の中に一陣の風が吹くよ
うな爽快感と、風が吹いたあとちょっと体
を身震いするような悲しさが感じられる。


みほ先生の渾身作。是非、一読の価値はある
と私は思う。




竜神になった三郎 風の神様からのおくりもの (2)

竜神になった三郎 風の神様からのおくりもの (2)