ふしぎな鈴「小桜姫とふしぎな鈴」4
「その鈴はね、桜の花びらの・・・鈴でね」
「みんな聞いた?桜の花びらの鈴・・・ですって」
「その鈴を・・・靜かにリーン・リーン・リーン
・・・と何回かふると、私たちのような花や小鳥と
・・・お話することができるんですって」
「それ、本当なの?」
「本当よ。私・・・あるかたから・・・聞いたのだ
から。でもね、・・・本当に優しい心を持っている
時しか・・・お話ができないそうよ」
「私たちも・・・一度・・・小桜姫さまと・・・お
話がしたいわね」
とぎれとぎれでしたが、桜の花がこんなおしゃべり
をしていたのです。
次の日。
姫は桜の木の下へ行き、桜の鈴を七回ふってみました。
「リーン・リーン・リーン・・・」
澄んだ音色が、あたりにひびきわたります。
「昨日、桜の花が話していたことは、本当かしら?」
姫は桜の花に話しかけました。
「こんにちは」
「・・・」
「私、小桜よ」
つづく
「ふしぎな鈴」は、みほようこの三冊目の童話。
昨年九月、http://www.choeisha.com/
から、発行されました。
人はなくなると、
その人の魂は、どこへいくのでしょうか。
- 作者: みほようこ,長野ひろかず
- 出版社/メーカー: 鳥影社
- 発売日: 2005/09
- メディア: 単行本
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